漠然と何かできると思っていた
京都の北野白梅町で5年間。ちょうどこんなアパートに住んでいた。風呂なし・共同トイレで水道・電気代込みの19000円。今日みたいに寒い日には、水道が凍った。そんな日は、トイレが使えない。近くのパチンコ屋にウンコに通ったのが懐かしい。
毎日、毎日、出口がない。どうしようもない日々の中で、漠然と何かできると思っていた。詩人くらいにはなれるのではないかと思っていた。何か書こうと思っていたけど、カクのは、結局マスターベーションばかりである。笑
いま考えると「出し惜しみ」できるほどの経験も実力もない。要は、全力で何もする術がなかったというだけのことなのである。きっと・・・。第一作をつくるための全力がどこからもがわかなかったから、次もなかったのである。
とにかく全力を注ぐ
社会人になって、全力を注ぎ込んで企画書を書いた。めっちゃ恥ずかしかったが、書いた。水道・電気代込みの19000円のアパートで抱えた悶々から解き放たれた。そうして、やっと次がはじまったのである。いまは少しだけ出し惜しみもできるようになった。
はじめて試合に出してもらったら、とにかく全力で行くこと。はじめて仕事をもらったら、とにかく全力を注ぐこと。ただそれだけで、次は動き出すのである。