織姫、彦星よりも、俺の方がよっぽどいい!!
花田:もうそろそろ七夕ですよ。
ケン坊:ロマンチックな話しますね。
花田:そもそも七夕伝説って、どんなものなのかと。
ケン坊:織姫と彦星の話ですよね。
安藤:お願いしますよね。
中村:あれは、なぜ遠距離恋愛になったのか。知っています?仲良くなりすぎて、働かなくなって恋愛でダメ男になったから、神様が怒って別々に暮らせって。神様も心狭いよね。
安藤:じゃ、彦星が悪くて、織姫なんも悪くないじゃん。
中村:行かないでとか言ったんじゃないの。魔性の女。
安藤:それが恋愛成就になっていいのかな。
中村:適切な恋愛をしなさいよ、って。溺れるような恋愛をしちゃいけませんよって。
ケン坊:そんな2人に何でいろんなお願いしないといけないの。
花田:俺の方がちゃんとしとうよ。彦星より。俺にお願いした方がよっぽどいいよ。お金のこと以外。
みんな:ははっははっははっ。
ケン坊田中さんが褒めた!!花田さんのお酒コメント
ケン坊:お酒の紹介してって、カンペで。
安藤:玉水酒造「大吟醸」のお酒ですね。
花田:今までみたいなスッキリ感じゃなくて、ちょっとクセがある。いい意味でのクセがあるね、あと口。
ケン坊:この人はね、お酒のことを言わせたら上手に言う。本当に、その通りだと思う。毎回花田さんが、お酒のコメント言うやん。俺、横でなるほどって思うもん。この人はね、お酒のコメントだけはちゃんと言う。
中村:いい仕事しとうね。
今日の器は安藤家から。
花田:これ、安藤家から?
安藤:そっちじゃない、こっち。
花田:これ、何回か飲んだよねと思った。
ケン坊:これ、彩綾がもって来たの。
安藤:ママ、湯呑み用意しとって。って言ったら、めちゃくちゃの量を用意してくれて。
みんな:安藤ママ、ありがとうございます。
花田:程度を知らずに、用意しそうなママやもんね。だって、この服を着るママですから。
安藤:これは、私の。でも、ママが選んだ。今日は、ロングドレスですよ。
ケン坊:だんだん、観音さまに見えてきた。
みんな:ははっははっははっ。
本日のテーマは・・・
花田:さっきからいい匂いがしている。
おれ、猫舌っていうより猫手かもしれん。
ケン坊:熱いニャーって言ってくださいよ。
みんな:ははっははっははっ。
ケン坊:これ、ひれ酒ですよ。ものすごく香りがいい。初めてのヒレ酒。
花田:香ばしい。ひれ酒って、ちょっとアルコールが飛んどうけん、これがいけるわけよ。
ケン坊:つまみがお酒に入っちゃってますからね。ふぐの香りを嗅ぎながら飲める。
花田:つまんだり、飲んだりしなくていい。
中村:今回ひれ酒を提供いただきました、株式会社 藤フーズ 青木光海社長。
ケン坊:そこで作られているヒレ酒?
青木社長:ひれ酒は、酒造メーカーさんが作られています。ひれは作っています。
中村:猫手じゃないんですね。
青木社長:猫手ですね。美味しいですね。ひれは難しいんですよ。少しでも洗いが弱かったり、乾かしと焼きがあまかったりすると魚臭くなるんですよ。
ケン坊:ひれを作る工程って。まず、切り離して。
青木社長:まず1週間水につけるんですよ。毎日、お水を変えるんですよ。その時に、手で滑りをとります。ふぐのシーズンが終わった3月に日陰に干すんです。それを十分乾かしたあとに、焼きが入るんですよ。上手に焼きあがると、熱いお酒の中に入れても生臭さがないんですよ。だから、冬に飲んでいるひれ酒は、1年前のひれを飲んでいるんですよ。
青木社長って、すごい社長なんですよ。
青木社長:全国的にギフト専門にやってまして、全国の百貨店さんにほぼ弊社がおろしています。
花田:何をおろしているんですか。
青木社長:ふぐのお刺身とちりですね。年間10万件くらい出荷します。今日は持ってきておりますので、是非皆さんに食べて頂きます。
ケン坊:鍋が出てきまして、そしてお刺身が。
青木社長:これお刺身じゃないんですよ。違った食べ方があるんです。なぜ、ふぐのところに鹿児島の黒豚があるのか。今回の商品のキーワードは、「河豚×豚」。豚つながりで商品を作っています。今年はちょうど明治維新150周年薩長ということで、下関の長州を代表する海産物の特産品のふぐと薩摩黒豚。
ケン坊:これは、今までにないですね。これはどうやって食べるんですか。
青木社長:しゃぶしゃぶで。
安藤:社長が企画されたんですか。
青木社長:残念ながら、私じゃないんですよ。うちのスタッフなんです。私は、元々板前なんですね。板前は、海のものと山のものをいっしょうに食べるとか邪道なこと考えないんですよ。聞いたとき愕然としました。引退しようかなと思いました。
ケン坊:そんなにですか。
青木社長:はい、本当です。和食の世界ではあり得ないことなんですよね。バイヤーさんが、終わったあとに雑炊食べると、こんな美味い雑炊食べたことないと。それを聞いたときに、新しい料理を発見したって感じですね。
ケン坊:料理人からはあり得ない組み合わせで。で、今日は、この2つを同じ鍋で。
青木社長:まずは、これを。
花田:これは、ふぐのえんがわですね。
青木社長:違います。これは身皮です。ふぐは、皮をおろします。もう1枚、皮がくっついていて、それを剥ぐと内皮がでてきます。で、最後が身皮なんです。
ケン坊:身と皮の間。一番身に近いってことですね。
安藤:これ、一つのふぐから少ししか取れないんですよね。
青木社長:2枚しか取れません。これをしゃぶしゃぶで食べます。豪快にいきます。
ケン坊:普段はこの部分はどうしているんですか。
青木社長:普通はまかないに使うんです。まかないに使うのは勿体ないということで、しゃぶしゃぶにして出しています。
花田:鶏でいうところのせせり。食感が素晴らしい。ふぐの味がちゃんとする。凝縮したふぐの味。
青木社長:一番美味しいところ。なかなか食べれないですよ。普段は、身皮の前に、白子を食べるんですよ。白子を食べて、身皮を食べて、つみれを食べて、最後に身を食べて野菜食べる。締めは雑炊で。
ケン坊:ふぐをしゃぶしゃぶで食べたことないですよ。
青木社長:とらふぐですから。少し火が入った方が甘みがでますよね。
ケン坊:美味しい。こんなことになるんやん。
青木社長:贅沢ですよね。お刺身で食べられる身をしゃぶしゃぶにするんですから。
ケン坊:甘みがすごいですね。この口から豚に行くかっていうね。
青木社長:これから、商品の本題にいきます。これ順番を間違わないで、先にお魚を食べていただいて、最後に豚の方がいいですね。
ケン坊:ダブルスープってことですもんね。実際に、自分で食べてみてどうですか。今まで否定されていたじゃないですか。
青木社長:これもありかなって思いましたね。
ケン坊:薩長が一つになりました。スターお味は。
花田:豚って、脂身が美味しいじゃないですか。でも、これはね身が美味しい。
青木社長:これを選んだ百貨店のバイヤーさんも、よくぞ選んだなと思いましたね。
ケン坊:でも、よく思いつきましたね。河豚と豚を合わせてみようと。
青木社長:彼が考えました。この邪道を世に出した笹本です。
花田:その発想が大事ですね。
青木社長:ある意味、僕の板前人生を否定するような。
ケン坊:言うとき、けっこう勇気がいったんじゃないですか。
笹本部長:そうでもないです。
花田:それは社長の人間性やろ。
ケン坊:言えば社長は分かってくれるというのが分かっているからね。
中村:根本的な話だけど、何でふぐは下関なんですか。
青木社長:下関の近くの土井ヶ浜からふぐの骨がたくさん出てくるんですよ。実際に日本海、瀬戸内海はよく獲れる場所なんですよ。昔の方々はそれを食べれる部分、食べれない部分を体を張って、人体実験をしながら先祖が食べていたと。技術と経験の積み重ねが下関にあるということで、下関がふぐの街に。
中村:言い方をかえると、それだけ亡くなっている方がいるってことですね。
青木社長:下関のふぐ食文化を作ってきたんですね。ふぐ食が禁止になったのが豊臣秀吉の「朝鮮出兵」ですね。その時に、兵士がふぐを食べていっぱい亡くなって、豊臣秀吉によって禁止になったんです。その後、初代総理大臣の伊藤博文さんが「春帆楼」で、ふぐを食べてもいいよと。ふぐを食べたその日、海が時化て魚が取れなくて、女将が恐れおおいながらとふぐを出したと。そしたら、こんな美味しいものを食べないわけにはいかないと。日本で初めてふぐ食解禁して今年が130年。明治維新150周年とふぐ食解禁130周年。それで、下関がすごく盛り上がっているんです。
ケン坊:ゴールは最後の雑炊。野菜を食べたあとの。
青木社長:これは、最高ですね。最後の雑炊は、塩でしめるんですね。塩加減かで雑炊が生きるも死ぬも決まってきます。
安藤:今、お米買ってきますって(カンペに)。
中村:雑炊まで食えるんかい。
花田:よかった。今、米育てていますって言われたのかと。
みんな:ははっははっははっ。
ふぐにまつわる質問タイムへ。
花田:ふぐって食感じゃないですか。獲れたてのふぐってなかなか包丁が通らないって本当ですか。
青木社長:包丁は通るんですけど、ふぐってキューって縮むんですよ。刺身で引いて盛り付けるでしょ。30分くらいすると縮んでくるんですよ。で、お皿がスカスカになっちゃう。ふぐの締め方ってあるんですよ。わざわざ2日間くらい寝かせるんです。で、アミノ酸が出てきて甘くなるんです。そこが腕の見せ所なんですよ。ふぐによって、寝かせる時間が違うんです。このふぐ、水が多いなと思えばちょっと長く。それを見極めるのがまた1つのプロの技術なんですね。
ケン坊:熟成しているのを僕たちはいただいているんですね。
青木社長:そうです。まさしく熟成です。薄くし過ぎていても美味しくないんです。厚くしても美味しくない。ちょうど、その2枚くらいつまんで、舌にのせてふぐの甘みが伝わってくる。それがどのくらいの厚さのなのか、広さなのか。板前がこだわって引いてくるんですよ。
ケン坊:何枚くらいが、正解なんですか。
青木社長:僕は、2、3枚だと思います。ガーっていったらダメですよ。2枚か3枚かは皆さんのお好みで。
花田さん、中村先生が天の声に物申す
中村:雑炊のご飯は手に入ったけど、卵がないと。
花田:天の声のクセしやがってさ、いつも俺たちに説教しようくせによ。段取り悪すぎやないか。
中村:卵がないとダメなんですか。
青木社長:僕はこれでも大丈夫だと思います。
中村:卵がないならないでいける。
花田:ふぐの甘みがこっちの方がわかる。
青木社長:最後にちょっとポン酢をいれるのがみそなんですね。
ケン坊:美味しい。
青木社長:本当は野菜が入ると甘みが出てきて、もっと違ってくるんですけどね。あと卵があると違ってきます。このふぐの雑炊は味が濃いっていいますか、豚が入っているので甘みが入ってます。
安藤:これは、どうやって手に入るんですっけ。
青木社長:ネットで。
ケン坊:ふぐってこんなに美味しいですね。ひょっとしたら、ふぐの美味しさを何%しか分かってなくて、100%の美味しさを知らないかもしれないですね。
花田:冬の王様ってぬかしよったけど、じゃないね。
青木社長:ふぐの本当の旬は、春なんですよ。3月、4月。ふぐが冬食べるようになったのは近年なんです。なぜかというとポン酢が出てきたからです。ポン酢は柑橘類なので冬とれるから。それで、ふぐは鍋で冬に食べるものだと。
安藤:そっちに合わせたんですか。
青木社長:ふぐは、近海に寄ってくるのが夏なんですね。本来ふぐは初夏なんですね。美味しいですよ。
安藤:みんなで下関行きましょう。
青木社長:是非、お待ちしておりましょう。
花田:行く行く、今からでも行くよ。
ケン坊:今から行くんっすか。
みんな:ははっははっははっ。