農業&ハンドボールで御馴染み、フレッサ福岡のいちごのジェラート。差し入れ、ありがとうございます。
ケン坊:ステキな浴衣で。
花田:でかいけん、今から博打でもはじめるとって感じよね。入りますって。
安藤:自前の浴衣で。朝顔か昼顔か。
中村:昼顔って、ちょっとエロい感じがするよね。
安藤:花田さんに嫌なこと言われても流せるけど、先生が言うと、ん?ってなる。ちょっと引っかかる。
花田:先生、臭いけん。
中村:公衆の電波で、俺が臭いって。
安藤:あー!
花田:フレッサ福岡の代表、前川健太さんじゃないですか。糸島で農業しながらハンドボールをしている。
前川代表:選手が育てたいちごで、糸島のジェラート工房にお願いして作ったものです。FRESA GELATO(あまおう)です。
みんな:美味しい!
中村:残したら食べてあげるから。
安藤:残さないよ。この番組の正直なところは、美味しかったら、みんなすぐに食べてしまうよね。ジェラートとアイスの違いって何でしたっけ?
前川代表:含まれている空気の量です。
花田:さすがやね。
前川代表:ジェラートのほうが空気が少ないんです。アイスは一度溶けると舌触りも味わいも変わってしまうけど、ジェラートは空気があまり含まれていないので、溶けてもう一度練り直しても風味はそのまま。
みんな:へー。
ケン坊:そういえば、大事な試合の前でしたよね?結果どうでした?
前川代表:無事に全国大会へ。8月3日、40チームぐらい各県の代表が集まってチャンピオンを決めます。
安藤:賞金は?
前川代表:ないです。名誉のみです。
ケン坊:かっこいいね。このジェラート売れていますよね。いちごはある時期しか食べられないけど、ジェラートにすると、1年中食べられますね。
今日のテーマは・・・
福岡の焼酎っていったら、古久(こきゅう)よね。そんな日を夢見る天盃の多田格社長が登場
中村:今日のゲストは、株式会社天盃の多田格社長です。
ケン坊:創業は?
多田社長:1898年です。120年続いています。私は4代目です。
花田:来ましたよ。古久。
多田社長:ブランデーでVSOPとかあるじゃないですか、あれってルールにのっとるとその名前を名乗れるんですね。そういう感覚で一定の条件を満たした焼酎には、古久という名前を付けていいということでやっています。ぜひ、飲んでみてください。8社の蔵が、古久という名で出しています。
花田:まずは、天盃さんの。ツンと来ない。まろやかな感じ。
多田社長:これで44度ありますから。
安藤:次は、喜多屋さんの古久 与作。
花田:香りも違うね。全然違う。こっちのほうがスッキリ感がありますね。
ケン坊:こんなに個性が出るんですね。何が味の違いになるんですか。
多田社長:1つは、蒸留ですね。貯蔵はあくまでも呼び起こさせるとか、育てるという意味合いでして、1番大きいのが蒸留です。
ケン坊:古久という焼酎をいろんな酒造さんに造ってもらっているんですか?
多田社長:いいえ。福岡の焼酎蔵で、まず40度以上ででかい甕に入れて。借りている黒木町のJRの廃線トンネルで、この甕で5年以上寝かしたものです。8社の蔵元が同時に寝かして、そこで競争しようと。トンネルは、年間通して18度ですね。一定温度でやらないと熟成しないものですから。
多田社長:次は、光酒造の古久 博多小女郎。これは、減圧蒸留が特徴ですね。うちは常圧蒸留で2回します。光酒造さんのものは、減圧蒸留といって蒸留器の中の気圧を下げてやるやり方で、スッキリとして香りに特徴があるような焼酎になりますね。
花田:常圧は、いっけん芋焼酎のような香りがするね。
多田社長:チョコレートフレーバーをのせてる様な感じですね。
ケン坊:次は、ゑびす酒造さんの古久 らんびき。あー、キリッとしてる。甘味もちょっとありますね。
多田社長:どちらかというと、フレーバーがウイスキーにちょっと近い。
花田:天盃さんにちょっと似ている。
多田社長:5年寝かしてそのままの状態なので、風合いが違うんですね。本来のお酒の姿ですね。蔵元によっては、5年ものを10年ものの金額で売っているものもありますから。探されると、すごくお得な焼酎になりますね。
ケン坊:次は、西吉田酒造の古久 筑紫金印。
花田:飲みやすい。やさしめ。度数は42度!?
多田社長:全部40度以上になります。
ケン坊:本当に個性的ですね。これは、今までにないパターン。
多田社長:焼酎って醸造の技があるんですね。日本酒みたいな。なおかつ、蒸留の技も必要で。しかも、それに古久は、所蔵の技まで加わっているんですね。そしてら、もっと高くてもいいんですけどね。
みんな:本当ですよね。
ケン坊:手間暇かかっている。
中村:次は、杜の蔵さんの古久 豪気。
多田社長:これは、フルーティーでいいですね。お酒とナッツぐらいで楽しむんなら、そのまま度数が高いままでいいんですけど、お料理と一緒にいただくときには、お料理の味の濃さとお酒の味の濃さを合わせないと。ですからその時は、水とかお湯で割られたほうが美味しくいただけます。食中酒としてはですね。
中村:次は、研醸さんの古九 煉瓦蔵。
多田社長:ニンジン焼酎とか造っている会社ですね。
花田:これ、まあまあクセがありますね。これ、飲んだことがないパターン。個性的。
ケン坊:薬膳酒っぽい。個性出るもんですね。それにしても、飲み比べ贅沢ですよね。
古久が8蔵分全部そろっているのは、恵比寿酒店だけ
多田社長:古久というのは、8社あるんですけど、8社そろって売っているところが実はないんですよね。全種類そろっているのは、恵比寿酒店だけ。他では8種類を全部買えないんですね。ですから、こういう飲み比べができるのは、恵比寿酒店だけです。
花田:古久ブランドをつくった意味としては、ここが一番わかっていますよね。
多田社長:例えば、鹿児島はみなさんよくご存じの芋焼酎がある。熊本は米焼酎、大分は麦焼酎がある。もともと、福岡は粕取り焼酎が多いんですね。日本酒を造った後に、酒粕がでますよね。あれは、もともと田んぼの肥料に使っていたんです。ところが、アルコールが入っていると、田んぼの中の微生物が死んでしまうので、アルコールを抜かないといけないんです。清酒粕からアルコールを抜いたのが。粕取り焼酎なんですね。福岡は日本酒の蔵元が多かったんで、酒粕もいっぱいあったんですね。それが時代の変化のなかで、穀物を使った焼酎に変化していくんですが、全部麦を使った焼酎は大分県と福岡県。ほぼ同時に造っていた。福岡県の蔵はうちなんですが、それぐらい麦焼酎が入ったのは早かったんです。でも、フレーバーとかいろんなものを使った焼酎が福岡は多いので、福岡っていうと何々焼酎ですよねっていうのが、全然育たなかった。福岡の麦焼酎は、そんじゃそこらの麦焼酎ではだめではないですか。やっぱり、もっともっと未来を目指していかないと。
中村:最後は後藤酒造場さんの古久 黒木大藤。
ケン坊:らんびきに近い。どうですか?
花田:香ばしいですね。
多田社長:これも味の後半に、アタック感が少しある。
花田:アタック感!?アタック感だ。
ケン坊:そういうの言わないと。これを飲み比べて、味を言い分ける社長はすごいですね。
焼酎で飯を食っているいるので、焼酎の変態でありたい
多田社長:私、テレビに出るようなことは、あんまりだめなんですね。焼酎だけだったら、明日の朝までしゃべれますけど、それ以外は。焼酎だったら、止まらないですよ。麦しかないって決めたものですから、その中で深堀りするしかない。そういった意味では、いろんなことをやっています。かなり変態なことやっています。焼酎で飯食っていて、焼酎の変態とか言われなかったら、物足りないですよね。
ケン坊:その発想が変態ですよね。焼酎変態が造る本格焼酎。
多田社長:ありがとうございます!
みんな:ははっははっははっははは。
多田社長:ひとさまからですね、原材料以外のお金をいただくわけですから、考え尽くしたものでないと、楽しくないでしょう。女優で例えるととか、そういう話題も楽しいですね。
花田:いっそうのこと、山本リンダとか吉永小百合とかで例えてもらって。
多田社長:実際ありますよ。これは、30代後半の吉永小百合だなって。ちょっと肩がなで肩でとか。
みんな:へーっ。
多田社長:考えてみてください。お酒を飲むときに酒と思って飲まずに、女性と思って飲んだら愛おしいじゃないですか。どうやって飲んで、もっとこのお酒楽しもうかと。
みんな:ほぉーっ。
花田:社長、もしかして、正真正銘の変態じゃないですか。
みんな:ははっははっはははっはは。
グラスによって、味わいが変わる!?勉強になります
多田社長:みなさんが酒を飲まれる時に、工夫したらいい点。グラスの口の大きさとグラスの高さを気にしてほしいんです。グラスに合わせて口を作ってもっていくんですね。そうすると、口の小さな器だと口を尖らせるので舌の先は甘さを感じる場所。口を尖らせると濃く感じるんです。口を横に開くと、直接喉に入るんです。だから、お酒によって口の大きさを考えた方がいいんです。古久を飲んだ時に、もっと濃く感じたいのか、濃さが嫌なのかで器を変えてみるのもいいです。
みんな:深いね。
花田:グラスで味を楽しむには。
多田社長:もっと香りを味わいたいなら、グラスの高いやつを。香りが溜まるので香りが濃くなる。お酒はアルコールの香りとフルーティーの香りがあって、アルコールの香りはグラスの縁に上がって来るんですね。フルーティーな香りはど真ん中に上がって来る。だから、ワイングラスは、口を付けた時に鼻がど真ん中に来るんですね。ただ、これは西洋人と日本人とは違っていて、西洋人は喉を直角にしてグラスを合わせるんですが、日本人はグラスに口を持っていくんですね。それでちょっと変わるんですね。
みんな:はーっ。
花田:変態や。
ケン坊:ほんと、すごいわ。何も考えずに飲んでいますよね。
多田社長:それでいいんです。ワイングラスは膨らみがあるじゃないですか、直角にした時にこぼれない量を入れるのがルールなんです。
花田:勉強になるな。
中村:ところで、古久は売れているんですか?
多田社長:うちの蔵だけいったら、この30リッターが、1年で40本ぐらい売れていました。今は、10本ぐらいです。もっと売りたいんですけどね。昔、焼酎は、低所得者のものだったんです。減圧蒸留ができて、やっと料亭に置いてもらえるようになりました。僕たちは、みなさんに知られたブランドにしたいなと。それが夢なんですね。安売りすることなく育てていきたいなと思っています。ぜすから、ぜひ、この夏は、この恵比寿酒店に来たら、8種類はぜひ、飲み比べしてみてください。