「ヨンキュープラス」49歳以上のおじさんおばさんに正直なメディアをつくってみました。ご賞味ください。

ウミガメの価値が急上昇!おそらく私の価値も↑・・。

コラム 伝えたいこと

不審な車が駐車場に。

3年ほど前の明け方、福間海岸にある自宅兼カフェの駐車場に見知らぬ車がなだれ込んできた。しかも、道端で「ここの駐車場使っていいよ~」と叫ぶ男性まで出現している。今でも住宅ローンを払っているが、紛れもなくここは私の家だ。

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福津海岸にウミガメの卵が。

何事かと、降りてみると海の家の呼び込みさながらに誘導しているのは地元の観光協会の先輩である。「どうしたんですか?」「おう、ウミガメの卵が見つかったとよ」。砂浜へ行ってみるとおじさんが、慎重に慎重にピンポン玉ほどの大きさの卵を掘り出している。割らないようにそっと。見ていると、出てくるわ、出てくるわ。掘り終わって数えたところ、135個も生んでいた。この方々は福津市が全国に誇る「うみがめ課」の職員の方々なのだ。聞くと、散歩中の近所のカフェオーナーがウミガメの這った後を見つけたと、一報が入ってその足跡をたどって見つけたそうだ。これから、福津市内の静かな浜辺へ移植するという。そりゃそうだ、福間海岸のままだと、すぐに踏みつけられてしまう。そもそもなぜ、この福間海岸で生んだのかというと、35年程前にこの近所で生んで子亀たちがこの海岸から巣立っていったことがあるのだそうだ。その中の1匹が戻ってきた可能性が高いらしい。ロマンチックないい話である。

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時の流れとともに価値が変わる

実は私が子供の頃、ウミガメはそう珍しくはなかったのだ。初夏から夏にかけて、新川という川に産卵へ戻ってきて、そのまま力尽きて死んでしまい、その亡骸が腐って異臭を放つのが風物詩であった。さらには恋の浦へオヤジと2人で魚釣りへ行ったとき、まったく当たりが来なくて不思議に思っているところへ、ウミガメがポカンと浮いてきたことがある。それを見てオヤジが、「オマエのせいで釣れんやろが!」と竿で亀の甲羅をたたいていた記憶がある。50年近く前のウミガメのポジションとは、そんなものだったが、今では市役所に課ができるほどに大切にされているのだから、時とともに物事の価値とは一変するものだと実感した。

いつの日か“能天気”で “福岡の高田純二”と呼ばれている初老オヤジも高付加価値な存在になれるかもしれない、と夢見つつもあまり時間がない現実に気づき、今日も又、4回のウンチを輩出して1日の幕を下ろすのだった。