このヒミツの唐揚げがあれば、合コン成立も間違いなし!
子供の頃は、そんなに裕福ではなかったからか、それとも親戚が養鶏場をしていたからか、肉と言えば鶏肉だった。
高校から大学にかけてはトンカツに目覚め、社会人になるや、いっちょ前に肉=牛肉と、個人的な肉の好みも変遷してきた。
しかし、齢50を過ぎれば、しゃぶしゃぶは豚肉、炭火焼は地鶏肉と、肉の好みがだんだんと細分化してくる。牛であれば良いってわけではないのだ。
てなわけで、伺ったのは上人橋通りにある「ももや精肉堂 警固店」。
国体道路にある天神西通りのちょい西側、その昔、地元タウン誌編集部が名付けた「上人橋通り」。今では、九州域外から飲食店を出店する際の、注目エリアと化しているそうだ。
そんな通りから路地に入った、まぁまぁ穴場感を醸し出す立地である。これもSNS普及ゆえの立地選びだろう。
外観は賑やかなお祭り系だが、デザイン性も感じられて楽しげである。
玄関の向こう正面では、何やら炎が上がっている。
これか!宮崎県民のソウルフードと言われる、豪快なもも焼きは!
テレビで見たことがある。
プロ野球のキャンプで訪れた選手たち御用達の、宮崎地鶏の店とか何とかいう企画で。
席は1人でも使えるカウンターや、コの字型の2人席、団体用のテーブル席など。個室はないが、使い勝手はよさそうだ。
オーナー曰く「宮崎のソウルフードである地鶏のもも焼きを福岡でも広めたい」との思いから、2012年に渡辺通り店、2014年にこの警固店をオープンさせたとか。
地鶏のもも焼き、炎上中。
ではとりあえず、その想いのこもった名物「もも焼き 元祖の黒 一本300g」(960円)と、もう一つの名物「手羽唐(小)先2・元2」(450円)を注文。
すると遠くから、またまた炎がボッと上がる。「お待たせしました!」と、元気よくイケメンのお兄さんと一緒にもも焼きが登場する。
黒光りする鶏肉からは湯気が立ち、いかにも焼き立てアツアツ。それを赤い柚子胡椒と一緒に味わう。
想像通りの香ばしさ、思っていたよりも柔らかめの食感。噛むほどに肉汁があふれ出す。
シンプルなうま味は、辛口ビールと相性抜群。私もその気になってノンアルBをお代わり!
齢50にして、唐揚げの旨さに反省する。
「名物って言われても、唐揚げでしょ!?」って、内心思っていたその唐揚げがやって来た。
何やら、色合いが美しい。「美しいものは旨い」が、私の持論である。
手羽先からガブリッ。カリッカリ、サクッサク。プリップリ。
旨っ!マジで旨い。中はジューシーだし。
ウ~~~ッ、マンボッ!である。
唐揚げの衣の小麦粉以外の粉に秘密がありそうだが、そこは企業秘密とのこと。
そりゃ、そうだ。
豪快に焼き上げるもも焼きももちろんだが、この唐揚げは必食だ。
後ろの席の合コングループも、この唐揚げの美味しさで盛り上がっている。
そりゃね、こんだけ旨ければ心も弾む、話も弾む。合コンも楽勝ってなものでしょう。
何より何より!