「ヨンキュープラス」49歳以上のおじさんおばさんに正直なメディアをつくってみました。ご賞味ください。

好き嫌いにはまっとうな訳がある。

温泉紹介 伝えたいこと

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銭湯での父の教え

かれこれ45年ほど遡る小学校低学年時代は、うちにはお風呂がなくて近くの銭湯へ親子3人で通っていた。そん時の入浴の習慣として上がる前に夏であれ、真冬であれ、真水を6杯頭からかぶることになっていた。特に冬はいやでいやで仕方なかった。オヤジがいない時でも近所のおじさんが、オヤジの代わりに目を光らせていてそれをさぼることは許されなかった。おかげなのかはわからないが、小学校時代は一度も風邪をひいたことがない。

 

温冷浴法による血行の促進などと深く考えていなかっただろうが、水をかぶると湯上りの体が火照るのは知っていたので、体にいいのはオヤジも知っていたようだ。

その銭湯通いのおかげで今でもその辺りのじいちゃんとは仲良しだ。

 

銭湯帰りのある夏の日のこと。

途中、入り江にかかる橋を渡るのだが、その中央の欄干あたりが人だかりになっていた。気になって大人の足をかき分け、欄干から顔を出すと何やら丸くて黒い物体が数艘の漁船を引き連れ湾内へ入ってくるではないか!

時はお盆の真っ最中。

 

これが海坊主か!

 

目を皿にして、ドキドキしながら凝視していると浅瀬へ乗り上げてバシャバシャと暴れだした。そこへ漁船が銛やロープでがんじがらめにして、ダンプカーで港へ引き上げた。

途中まで暴れていたが、息絶えたようで静かになった。

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私は何が何やら頭がパニック状態である。親父に効いたら「マッコウクジラたい」と興奮気味で叫ぶように口走った。

 

それからその集団もろともその鯨の周りへ駆け寄った。大きなノコギリで解体が始まり、周囲のみんなにその肉片と醤油とお酒が配られた。鯨という大物を捕獲した祝杯である。

 

頭をポンポンとたたかれ、お酒を飲まされた。それが初めてのお酒だった。

 

血にまみれた漁師さん、血だらけの鯨の塊、初めてのお酒、まるで拷問である。当時は給食で冷凍の鯨肉が出てたが、鯨がおかずの時は、食べれなくていつも居残り組になってしまった。今でも鯨は苦手である。

 

好き嫌いは悪いことのように言われるが、ちゃんとした理由があるのだ!

さらに、親のしつけのせいにされるが、それはごもっとも。小学3年生にそんな体験をさせたオヤジのせいに他ならない。

 

そんなオヤジではあったが、死んでしまえばいい思い出と化してしまう。いろんなことを思い出して手を合わせるのは供養である。と、友人の父親の通夜から戻ってコラムにしてみた。これもまた供養であろう。